ぼくは、早川優(ゆう)
元高校球児。
体型は小柄なラグビー部 or 格闘家。
太もも周り60cm。
胴長短足。
体育会系で口数が少ないので、硬派の印象を与えるが、そのルックスで歯が浮くようなセリフをサラリと言ってのける「軟派」。
見た目と名前のギャップで驚かれること、数千回。
気を許した女性に何でも話してしまって、硬派(プラス)から軟派(ネガティブ)に評価を下げること、毎回。
「ちょっと黙っておいた方がいいよ〜。」
「黙ってたらいいのに〜。」
「優くんのイメージがどんどん崩れていく。」
こういうセリフを何度女子の口から聞いたことか。
そして、気づけば、友達以上恋人未満に成り下がること、毎回。
いつの間にか、女子会にいても不自然でないメンバーになること、頻繁。
学生時代についたあだ名は、「ロマンチスト」。
ガタイがいいのに傷つきやすいので、つきまとった形容詞は、「ナイーブ」。
周りの目を気にしてあまりハメを外せない。
女性に対しては基本奥手。
モテたことがないので、免疫力が低い。
自分に優しい女性をすぐ好きになる。
押しの強い女性に寄り切られること、日常茶飯事。
好きになってしまうと、その女性しか目に入らない。
スイッチが入ったら猪突猛進。
恋をしたら、そのルックスでトロバドール(吟遊詩人)に変身。
「その名前で、その顔とガタイ?」というギャップに、
「その顔とガタイで詩人?」というギャップが加わる。
「その名前と詩人だったら、ちゃんとハマるのにね」と、心ない女子は、満面の笑みで無邪気に吐き捨てる。
ラティーナに恋をした日本人トロバドール 〜ラティーナに捧げる愛の詩〜
ネイティブのようにスペイン語を操る日本人、早川優。 しかし彼は、ラテンのノリとは無縁の内向的な文学少年だった。 そんな内気な文学少年が、出張先で出逢ったラティーナ(中南米某国の女性)との恋を通じて、日本人でありながら、スペイン語で愛の詩(うた)を捧げるトロバドール(吟遊詩人)へと成長を遂げるストーリー。
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